ウェッジ何本に悩む初心者から中上級者まで、多くのゴルファーがバッグの組み合わせに迷っています。
レベルやスコア目標、平均飛距離、得意ショット、コース特性で最適解が変わり、情報が散らばって判断が難しいのが問題です。
この記事では判断基準の整理から、1~4本の推奨セッティング、ロフト配分や場面別の選び方、練習で確かめるポイントまで具体的に解説します。
まずは自分に合う基準を確認しつつ、セッティング例で実践イメージを作りましょう。
続きで具体例を見ながら最適なウェッジ構成を見つけてください。
ウェッジ何本の判断基準

ウェッジを何本入れるかは単純な好みだけで決めるものではありません。
プレーヤーの実力や目標、コース環境などを総合的に考えて判断する必要があります。
ここでは主要な判断基準をわかりやすく解説します。
ゴルフレベル
初心者はクラブ管理をシンプルにすることでミスを減らせます。
中級者はショートゲームの引き出しを増やすためにウェッジを増やす価値があります。
上級者は距離や弾道、スピンを細かくコントロールできるため、番手を詰めて使い分ける傾向があります。
スコア目標
目標スコアによって必要な精度が変わります。
80台を目指すなら汎用性のある2本構成で十分な場合が多いです。
70台や更なるスコア向上を狙うなら、30ヤード以内の距離感を詰めるためにもう1本加えると効果的です。
平均飛距離
各ウェッジで打てる平均的な飛距離が番手の重複を避ける判断材料になります。
飛距離の幅が広すぎるとショートゲームでの選択肢が狭まるため、目安を把握しておくと便利です。
ウェッジ | 目安距離 |
---|---|
PW | 70〜100ヤード |
GW | 40〜80ヤード |
SW | 20〜60ヤード |
得意ショット
自分が得意とするショットの種類によって必要なロフトやバウンスが変わります。
例えばバンカーが苦手なら専用のサンドウェッジがあると心強いです。
- バンカーショット
- ピン狙いのロブショット
- 転がしショット
- ランニングアプローチ
- 低めのパンチショット
得意なショットを増やすほど、ウェッジの本数を増やす合理性が高まります。
コース特性
コースのバンカーやグリーンの硬さ、フェアウェイ幅などが影響します。
バンカーが多いコースや深いラフがある場合は専用の対策クラブが役に立ちます。
逆にフェアウェイが広く、グリーン周りに障害物が少ないコースなら、ウェッジを絞っても問題ないことが多いです。
練習時間
多くのウェッジを持つと、それだけで練習すべき項目が増えます。
週に十分な練習時間が取れるなら、本数を増やして細かく使い分ける価値があります。
練習時間が限られる場合は、まずは少ない本数で確実に距離感と基本ショットを固めることをおすすめします。
推奨セッティング例

ここでは実戦で使いやすいウェッジの本数別セッティング例を紹介します。
目的やコースによって最適解は変わりますので、目安としてお読みください。
1本セッティング
1本だけウェッジを持つ場合は、万能性を重視したロフト選びが重要です。
一般的にはPWのロフトと約6〜8度差のウェッジを選ぶと、フルショットからピッチまで幅広く使えます。
例えば50〜52度を入れておけば、転がしも寄せも一つのクラブで対応しやすいです。
短所としては、バンカーや極端なロブが必要な場面で苦労する可能性がある点に注意してください。
2本セッティング
2本体制は費用対効果が高く、アマチュアに人気の構成です。
セット例 | 用途 |
---|---|
PW+52° | 汎用性 |
PW+56° | バンカー |
PW+50° | 転がし |
上表は典型的な組み合わせと役割を示しています。
PWとのつながりを意識して、ロフト差を均等に取ると距離ギャップが埋まりやすいです。
3本セッティング
3本あれば、ピン周りからバンカーまで細かく対応できます。
- PW+48°+52°
- PW+50°+56°
- PW+52°+58°
上の例はそれぞれ狙いが異なり、転がし重視か、ピン寄せ重視かで選べます。
58度のようなロブ型を入れると、ピンを狙った高い球で止める選択肢が増えます。
4本セッティング
4本体制は上級者やコース戦略を考える方に適しています。
例えばPW、48°、52°、56°のように1クラブごとの飛距離差を均等にすると距離管理が楽になります。
バンカー用とピン周り用を明確に分けて持てるため、状況ごとの最適ショットを打ちやすくなります。
ただし、クラブ重量や携帯性にも気を配り、実戦で扱える本数かどうかを優先してください。
ロフトと番手の組み合わせ作成

ロフトと番手の組み合わせは、単に数字を並べる作業ではありません。
飛距離の間隔やショットの種類、コース状況を踏まえて設計する必要があります。
ロフト間隔
理想的なロフト間隔は4度から6度程度が基本と言えます。
狙いは飛距離の抜けや偶発的なクラブ被りを減らすことです。
狭すぎると距離が重なり、広すぎると距離の穴が生まれます。
たとえばPWが46度なら、次のウェッジは50度か52度にするのが一般的です。
スピンや打ち方に自信がある場合は4度刻みにして距離管理を高める選択もできます。
PW接続
PWとの接続はセット全体の安定感に直結します。
まずは自分のPWロフトを確認し、そこから4度から6度の間隔で繋げることをおすすめします。
PWが44度の方は48度と52度の組み合わせで中間を埋めると使い勝手が良くなります。
プロはPWからの繋ぎを細かく詰める傾向がありますが、アマチュアは扱いやすさ重視でOKです。
バウンス配分
バウンスの配分は、フェースが地面に入る角度と抜けを決める重要な要素です。
グリーン周りやバンカーでの挙動を想像して、低めから高めまでバウンスを振るのが無難です。
クラブ | 推奨バウンス |
---|---|
48度 | 8 |
50度 | 10 |
52度 | 10 |
54度 | 12 |
56度 | 12 |
58度 | 10 |
60度 | 8 |
上の表はあくまで出発点です、実際は芝質やスイングによって最適値が変わります。
重ためのバウンスは柔らかい砂や深いラフに強く、低めは薄いライでの操作性が高まります。
転がしロフト
転がし用のロフトは低めにすることで、安定したランを得やすくなります。
例えば30ヤード前後の転がしを想定するなら、46度前後が使いやすいことが多いです。
- 短いラン用 46度前後
- 中距離の転がし 48度から50度
- 硬いグリーン向け 44度のロフト
状況に応じてボールの位置や打ち方を変えると、同じクラブでも転がりが調整できます。
ピッチロフト
ピッチショット用には、より高いロフトを用意しておくと安心です。
54度から60度の間で、自分のピッチング距離に合った1本を加えると状況対応力が上がります。
ピッチではバウンスを少し効かせることでフェースが滑りやすくなり、スピンも安定しやすいです。
また、風やグリーンの受けを意識してロフトを選ぶと、寄せの成功率が上がります。
場面別のウェッジ選び

場面ごとに求められるショットは大きく異なり、ウェッジの選び方も変わります。
ここでは代表的な場面ごとに、ロフトやバウンス、打ち方を含めて実践的に解説いたします。
バンカー用
バンカーは砂質とライの深さで選ぶクラブが変わります。
軟らかい砂なら高バウンスでフェースを開きやすいウェッジが有利です。
硬い砂や浅いライではバウンス少なめでしっかりとダイレクトに当てるクラブが向きます。
状況 | 推奨ウェッジ |
---|---|
軟らかい砂 | 56度 高バウンス |
深い砂 | 58度 高バウンス |
硬い砂 | 54度 低バウンス |
浅いライ | 52度 低バウンス |
ピン周り用
ピン周りは精度とスピンのコントロールが最重要です。
短い距離なら高ロフトで柔らかく止めるショットが欲しくなります。
フェースの研磨や溝の状態もスピン量に影響しますので、クラブの状態を把握しておくと良いです。
グリーンが速い場合は少し低めの弾道で止めに行く選択肢も有効です。
転がし用
転がしはピッチ&ランの技術で距離感が全てです。
50度前後のAWやPWを使うと、バックスピンを抑えて転がしやすくなります。
バウンスが低めのモデルを選ぶと、芝の上を滑らせやすくてミスが減ります。
打ち方はロフトを潰さずに短い振り幅でインパクトを安定させることが鍵です。
距離埋め用
クラブ間の飛距離の穴を埋める使い方は、番手の選択が明確であるほど楽になります。
- PWとSWの中間を埋める
- 短いミドルのアプローチをカバーする
- 残り距離が微妙な場面での調整
例えば52度と56度を持つことで、10〜15ヤード刻みの距離調整がしやすくなります。
自分のフルショットとハーフショットの距離を把握してから選ぶと失敗が少ないです。
悪芝対応
薄い芝や深いラフなど悪芝ではバウンスとソール形状が重要になります。
高バウンスのウェッジはラフから抜けやすく、クラブが引っかかるリスクを減らします。
反対に硬いライではバウンスが邪魔になることがあるため、低バウンスも用意しておくと安心です。
ヘッド重量があるモデルは抜けが安定しやすく、ハードな条件での再現性が高まります。
練習で確かめるべき運用ポイント

ウェッジの本数やロフト配分を決めたら、実戦を想定した練習で精度を確かめることが重要です。
練習で得られるデータは、コースでの選択ミスを減らし、スコアにつながります。
距離感調整
まずは自分の各ウェッジでの飛距離を正確に把握してください。
天候やライの違いで飛距離は変わるため、複数の状況で計測するのが望ましいです。
- フルショット飛距離確認
- ハーフスイング飛距離
- 距離別クラブ選択
- ライ別落下地点
目安が分かれば、コースで迷う時間を減らせます。
練習で数字に慣れると、グリーン周りでの対応が格段に早くなります。
フルショット精度
フルショットのばらつきをチェックして、左右のブレ幅を把握しましょう。
目標を決めて的を狙う練習を繰り返し、落下地点の分布を記録することをおすすめします。
スイングテンポとインパクト位置の安定が精度に直結しますので、フィードバックを取り入れて改善してください。
ピッチング距離
ピッチショットはランとスピンのバランスで距離が決まりますので、実際のグリーンを想定して練習してください。
落としたい地点に対して毎回同じ着地を意識することで、距離感が身に付きます。
クラブ別にピッチングのストローク数を決めて、リズムで距離を出す練習をすると効果的です。
バンカー再現
バンカーは砂質やフェース角度で再現性が大きく変わりますので、実際のコースに近い状態で練習してください。
スタンス幅やボール位置、フェースの開き具合を変えて、それぞれの脱出弾道を確認しましょう。
バンカーショットはイメージと実践のギャップが出やすいので、短時間に繰り返して感覚を身体に刻むことが必要です。
クラブ選択反復
どの場面でどのウェッジを使うかを身体で覚えるため、実戦想定の反復練習を組み込んでください。
練習メニュー | 目安 |
---|---|
距離合わせ | 50球 |
バンカー脱出 | 30球 |
ピッチ練習 | 40球 |
ラウンド想定 | 18ホール |
表にあるメニューを繰り返すことで、状況判断とクラブ選択の精度が上がります。
練習後は必ず感想をメモして、次回に活かす習慣をつけてください。
最終セッティング決断

これまでの基準と練習結果を踏まえ、最終的なウェッジ本数とロフト配分を決めます。
優先度が高いのはコースで実際に必要な距離帯のカバーと、バンカーや悪芝での信頼性です。
スコア目標と自分の得意ショットに合うかどうかを最終チェックして下さい。
組み合わせに迷ったら、まず1本か2本でシンプルに運用し、ラウンドで不足を感じたら追加する方が失敗が少ないです。
決断後は練習とラウンドで検証を繰り返し、必要に応じて微調整を続けて下さい。