バンカーが苦手でパットやアイアンのせいにしがちですが、実はクラブ選びが結果を大きく左右しています。
特にバンカー専用ウェッジを持たない、あるいは使いこなせていないことで余分なミスや不安が生まれることが多いです。
本記事ではバウンス角やソール形状、ロフト選びからスイング調整、モデル比較までを実践的に解説し、確実に脱出率を上げるコツをお伝えします。
自分に合った一本を選べばショットの安定性とスピンコントロールが格段に向上します。
まずは自分の悩みと優先すべきポイントを確認して、最適なバンカー専用ウェッジを見つけましょう。
バンカー専用ウェッジを入れるべき理由と効果

バンカー専用ウェッジは砂からの脱出を確実にするために設計されたクラブです。
通常のサンドウェッジやピッチングウェッジよりもソール形状やバウンス角が最適化されています。
これにより再現性の高いバンカーショットとミスの減少が期待できます。
バウンス角の効果
バウンス角はクラブのリーディングエッジとソールの接触角度を示す重要な要素です。
適切なバウンス角があるとクラブが砂に潜りすぎず、滑るように抜けるためミスショットを減らせます。
特に柔らかいバンカーや深い砂では高めのバウンスが威力を発揮します。
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低バウンス(0〜4度)は薄い砂や硬いライ向けでコントロール性が高いです。
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中程度バウンス(5〜10度)は幅広い状況で扱いやすく万能性があります。
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高バウンス(11度以上)は柔らかい砂や深いバンカーで抜けが良くミスに強いです。
プレーヤーのスイング軌道やコースの砂質に合わせてバウンスを選ぶと効果的です。
ソール幅の効果
ソール幅はクラブが砂に接する面積を左右するため抜けの良さに直結します。
広いソールは浮き上がりやすく浅い入射角でも安定して砂を受け止めます。
逆に狭いソールは鋭い切れ味があり、硬めのライやコントロールショットに向きます。
ソール幅 | 特徴 | 推奨状況 |
---|---|---|
狭い | 食い込みが良く操作性が高い。 | 硬いライや薄めの砂。 |
標準 | バランスの取れた抜けと操作性を両立。 | 一般的なバンカーコンディション。 |
広い | 抜けが良くミスに強い。 | 柔らかい砂や深いバンカー。 |
自分のラウンドで出会うバンカーの傾向を考えてソール幅を選ぶとショットの安定感が増します。
ロフトの影響
ロフトはボールの打ち出し角と飛距離に最も直接的な影響を与えます。
高ロフトは高く上がって砂を厚く取っても脱出しやすくピンに寄せやすい特性があります。
低ロフトは転がしを使った攻略や風が強い日の安定した弾道に向いています。
バンカー専用ウェッジを複数本持つことで状況に応じた最適なロフト選択が可能になります。
打点の許容性
バンカー専用ウェッジは打点のズレに対する許容性が高めに設計されています。
ソール形状やリーディングエッジの処理によりミスヒット時でも極端なミスが出にくくなります。
これにより緊張する場面でも安定して脱出しやすくなります。
練習で打点のバリエーションを試すことでクラブの許容範囲を体感できます。
ショット安定性
バンカー専用ウェッジは再現性の高いスイングフィールを作るための設計が施されています。
適切なバウンスとソールが相まって同じスイングで同じ結果を出しやすくなります。
安定したショットはメンタルの負担を減らしスコアメイクに直結します。
また専用設計は緊急時のレスキューショットでも信頼感を与えます。
スピンコントロール
スピンはグリーン周りでの止まり具合や距離感に影響します。
バンカー専用ウェッジはグルーブやフェースの仕上げが砂の状況に合わせて設計されています。
適切なコンタクトとロフトの組み合わせで安定したスピン量を得られます。
湿った砂や重いライではスピンが効きにくいため、フェースの状態とクラブ選びが重要です。
バンカー専用ウェッジの選び方

バンカー専用ウェッジを選ぶ際は砂質や自分のスイングタイプを基準にすると失敗が少ないです。
見た目やブランドだけで決めずにバウンス角やソール形状などのスペックを確認しましょう。
バウンス角の目安
バウンス角はフェース下部が砂に入り込む度合いを示す重要な要素です。
柔らかい砂や深いバンカーではバウンス角が大きい方が抜けが良く、12度以上を選ぶと安心できます。
硬い砂や薄い砂地ではバウンス角が小さい方が滑り過ぎずにフェースを入れやすく、6度から8度が目安になります。
オールラウンドに使いたい場合は8度から12度の中間設定が扱いやすいです。
スイングでソールをしっかり使うタイプの人はやや大きめ、ボールをすくい上げる浅い入射角の人は小さめを検討しましょう。
ソール形状の選択基準
ソール形状はクラブの抜け方や開いた時の操作性に直結します。
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ワイドソールは砂に食いつかず抜けが良いので深いバンカーや初心者に適しています。
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ナローソールはタイトなライや硬い砂でフェースを入れやすく、上級者や繊細なタッチを求める人に向きます。
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キャンバードソールは両端が丸みを帯びていてどのアプローチにも対応しやすいオールラウンド形状です。
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テールやヒールにリリーフが入ったソールはフェースを開いた時の抜けが良く、ロブショットや傾斜地で有利です。
ロフト角の目安
バンカー専用ウェッジのロフトは通常54度から64度の範囲で選ばれることが多いです。
短いバンカーショットや高く上げたい場面では58度以上の高めのロフトが扱いやすいです。
ランを多く取りたい長めのバンカーショットやフェアウェイからのアプローチも兼ねたい場合は54度から56度を検討してください。
ロフトを決める際は自分のキャリー距離やコースで求められるボールの止め方を基準にしましょう。
グラインドの選び方
グラインドはソールの削り方で、ライやショットのバリエーションに影響を与えます。
グラインド名 | 特徴 | おすすめの状況 |
---|---|---|
Cグラインド | ヒールとトウを削る設計でフェースを開いた時の抜けが良いです。 | 傾斜地やオープンフェースでのロブショットに適します。 |
Sグラインド | ソール全体にバランスよく溝を入れて滑りを良くする万能型です。 | 多様なライやスイングタイプに対応したい人向けです。 |
Mグラインド | ややナローでグリーン周りの正確なコントロールに向く設計です。 | 硬い砂やタイトなライ、ピンそばの繊細なショットで力を発揮します。 |
グラインドはメーカーやモデルによって呼び方や効き方が異なるので、試打で自分のショットに合うか確認するのが確実です。
ヘッド重量の考え方
ヘッド重量が重いとインパクトでの安定感が増し、砂を押し分ける力が出やすくなります。
一方で軽めのヘッドはヘッドスピードを上げやすく、フェースを開いて繊細なタッチを出しやすいです。
ヘッド重量の選択は自分のスイングスピードやショットのイメージに合わせるのが基本です。
試打やレンジで実際に振ってみて、弾道と抜け感のバランスが良いものを選びましょう。
バンカー専用ウェッジのロフト選定

バンカー専用ウェッジのロフトはショットの軌道と砂の抜け方に直接影響します。
選ぶロフトはコースの砂質や普段のショットの高さ、狙いたい距離に合わせて考えると扱いやすくなります。
バウンスと組み合わせた選定が重要で、ロフトだけでなくヘッド形状やソール幅も考慮しましょう。
54度の特性
54度は比較的ロフトが立っており打球の高さが抑えられる傾向があります。
飛距離が出やすくグリーンまでの転がりを利用したい場面に向いています。
固めの砂やピンまでの距離が少しある場面で安定したプレーをしたい人に適しています。
バウンスは低めから中程度を選ぶとフェースが滑りやすく、深い砂では抜けすぎるリスクを抑えられます。
56度の特性
56度はもっとも一般的なサンドウェッジのロフトで多用途に使えるバランスの良い選択肢です。
バンカーショットからアプローチ、フルショットまで幅広く対応できます。
用途 | ロフト例 | 推奨バウンス | 特徴 |
---|---|---|---|
グリーンサイドバンカー | 56度 | 8〜12度 | 抜けが良くコントロールしやすい |
深い砂のフルショット | 56度 | 10〜14度 | 砂をしっかりと拾える設計が好ましい |
中庸なロフトとしてフェアウェイ外からのアプローチにも使いやすい利点があります。
58度の特性
58度は高さとスピンを重視したい場面に強いロフトです。
ピンに止めたいショットや障害物を越すフロップショットに適しています。
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高い打ち出しでスピンを効かせやすい。
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深い砂や柔らかいグリーンで止めやすい。
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転がしより止めるプレーが得意な場面向け。
扱いが難しくなるため、距離感とロフト感覚の練習が必要です。
60度以上の特性
60度以上のロフトはロブウェッジとして細かな高さ調整やフロップに特化します。
非常に高く上げて短く止めたいときに効果を発揮します。
慣れていないとオーバーヒットやトップが出やすいためスキルを要します。
ソールのバウンスをやや多めにすると柔らかい砂では抜けがよくなりますが、硬いライでは滑りすぎることがあります。
複数本のウェッジを使い分けるならば60度以上は用途を限定して持つとギャップが埋めやすくなります。
バンカー専用ウェッジのバウンス選定

バンカー専用ウェッジのバウンスはサンドでの球の抜け具合と直結します。
適切なバウンス選びでミスの原因となる先端の食い込みや跳ね返りを抑えられます。
低バウンスの特性
低バウンスは一般に4度前後のものを指すことが多いです。
フェースが刺さりやすく薄い砂や固めのライでコントロールしやすい特性があります。
ボールをグリーンに近いランニングで止めたいときや、リーディングエッジを使ったフェース開きを多用するプレーヤーに向いています。
- 薄い砂のバンカー
- 硬めのライ
- フェースを閉じて打つタイプのショット
中バウンスの特性
中バウンスは約7〜10度の幅で、最も汎用性が高い設定です。
さまざまな砂質に対応しやすく、標準的なバンカーショットで安定感を出せます。
バウンス角 | 砂質の目安 | 推奨状況 |
---|---|---|
5°前後 | やや薄めから普通 | 硬めのコンディションでアプローチ重視 |
7〜9° | 標準的なサンド | ほとんどのバンカーで安定した選択 |
10°前後 | やや深めのサンド | 少し抜けを良くしたい場面 |
中バウンスはプレーヤーのスイングタイプに合わせやすいのが魅力です。
ミスの幅を縮めたいゴルファーやレンジやラウンドで状況が変わる人におすすめです。
高バウンスの特性
高バウンスはおおむね10度以上で、深い砂や柔らかいライで特に効果を発揮します。
リーディングエッジが砂に突っ込みにくく、クラブが滑るように抜けるためダフリを防ぎやすい特性があります。
開いて使うことが多いサンドショットや、深いバンカーから大きくボールを持ち上げたい場面で威力を発揮します。
ただし硬いライや薄い砂では飛びすぎたりコントロールが難しくなるので注意が必要です。
実戦で使う前に練習場で複数のバウンスを試し、自分のスイングと砂質に合う一本を見つけると良いでしょう。
バンカー専用ウェッジの使い方

バンカー専用ウェッジはソール形状とバウンスで砂から抜けやすく設計されたクラブです。
基本操作を身につけることで再現性が上がり、無駄な力を使わずに脱出できるようになります。
フェースの開き方
フェースは目標よりも少し開いてセットするのが基本です。
開きの目安はクラブのロフトと砂の状況に応じて10度から30度程度の範囲で調整します。
フェースを開くとバンスが効き、ソールが砂に潜りにくくなります。
開きすぎるとトゥやヒールで打つミスが出やすいので、練習で感覚を掴んでください。
フェースを開いた状態でもグリッププレーンは崩さず、クラブのソールを砂の表面にうまく滑らせるイメージを持ちます。
スタンスの取り方
スタンスはやや広めに取り、体重を左足にやや多めにかけるのが基本です。
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オープンスタンスに構えて体のラインを目標右側に向けます。
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ボール位置は左足寄りにし、クラブを開いた状態で構えやすくします。
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膝は軽く曲げて重心を低く保ち、安定感を出します。
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腕の力を抜き、上半身の回転で打つイメージを持ちます。
力の入れ方
グリップは強く握りすぎず、軽く包み込む程度の力加減が望ましいです。
バックスイングはコンパクトに取り、手首のこねを使いすぎないようにします。
インパクトではクラブヘッドの加速を意識して、フォロースルーまで一定のリズムを保ちます。
腕任せではなく体の回転でヘッドを走らせることで砂をしっかりと切れます。
力むとダフリやトップの原因になるので、リラックスした呼吸とリズムを大切にしてください。
打球位置の目安
ボールをどの位置に捉えるかで球の高さと距離感が変わります。
ライの状態。 | ボール位置の目安。 | 狙いとポイント。 |
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柔らかいフカフカの砂。 | ボールはやや左足寄りに置きます。 | 砂をたっぷり取り、クラブのソールが滑るように抜くイメージです。 |
硬めで薄い砂。 | ボールは中央よりやや右目に置きます。 | 取り過ぎると止まらないので、浅めに入れてフェースを少し閉じ気味に使います。 |
バンカーのふちやライがアンジュレーションしている場合。 | ボール位置は状況に応じて修正し、安定したスタンスを優先します。 | フェースの開き具合と入射角の調整で高さとスピンをコントロールします。 |
練習ではボールの前後位置を少しずつ変えながら、どの位置でどのような弾道になるか確認してください。
バンカー専用ウェッジのスイング調整

バンカー専用ウェッジはソール形状とバンスで砂を容易に抜けるよう設計されています。
その性能を引き出すにはスイングの微調整が欠かせません。
ハンドファーストの調整
ハンドファーストとはインパクトで手元がクラブヘッドより先行する形を指します。
バンカーではハンドファーストを少し抑え目にしてフェースの開閉で砂をグリップするイメージが有効です。
手首を固めてフェースを安定させるとトップやダフリのミスが減ります。
練習ドリルとして短めのスイングで感覚を確認するのがおすすめです。
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クラブを短く持ってハーフスイングで手元の位置を確認するドリル。
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ボールを薄くセットしてソールの滑りを意識するドリル。
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フェースを軽く開いて砂を先に取るイメージを作るドリル。
スピード調整の目安
バンカーショットはスピードの調整がそのまま距離と打球の出方に直結します。
以下の表は目安として使えるスイングスピードと期待される球筋の関係です。
スイング強度 | クラブの動きイメージ | 期待される結果 |
---|---|---|
弱め | 短めの振りでヘッドの滑り重視。 | ボールが低く短く出るがランが出にくい。 |
中程度 | フルスイングの7〜8割でリズム重視。 | 適度な高さとランが得られやすい。 |
強め | フィニッシュまでしっかり振り切る。 | 高さは出るがスピンが減りランが増えることがある。 |
距離感はグリーンの硬さや砂の硬さで大きく変わるため表はあくまで目安です。
体重移動の取り方
体重移動は過度に移動させず、軸を保ちながら斜めに滑らせる意識が大切です。
テイクバックで軽く体重を右足に乗せておきインパクトで左足に移す流れが基本です。
ただしバンカーでは下から砂を取る関係で体重を残しすぎるとダフリやトップの原因になります。
膝を使って上下のバランスを保ちつつ腰の回転でクラブを入れる感覚を覚えましょう。
フォローの出し方
フォローは短く止めるとヘッドが止まり砂だけを取れないのでリズムよく出します。
顔と胸を目標に向けたまま腕を先行させるイメージでフィニッシュまで動かします。
フェースを開いている場合はフォローでフェースが閉じすぎないように注意します。
最後まで振り抜くことでソールが砂を滑り抜け、安定した脱出が期待できます。
バンカー専用ウェッジのおすすめモデル比較

砂からの脱出を最優先に考えたバンカー専用ウェッジをモデルごとに分かりやすく紹介します。
PING BunkR
ソール形状が広めで砂の抵抗を受けにくい設計です。
ヘッドの安定感が高く、厚い砂でも楽にフェースを通すことができます。
初心者から中級者まで扱いやすい設計になっています。
kasco DOLPHIN WEDGE
独特なソール形状で砂に入っても跳ね返らずスムーズに抜けます。
フェースの滑りが良く、軽いタッチで距離を合わせやすいのが特徴です。
コストパフォーマンスが高く入門用にも向いています。
Titleist Vokey
スピン性能と多彩なグラインドオプションでプロからの信頼が厚いモデルです。
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高スピンのフェースミーリングで止めたいショットに強さを発揮します。
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複数のソールグラインドによりコースやショットに合わせて選べます。
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仕上げのバリエーションが豊富で好みの見た目を選べます。
Cleveland RTX
伝統的なバンス設計とスピン性能のバランスが取れたモデルです。
ターフや砂への馴染みが良く安定したショットが打ちやすい設計です。
モデル | ロフト | バンス | 主な特長 |
---|---|---|---|
RTX 588 | 54°〜62° | 8°〜12° | 安定したバンスで抜けが良い。 |
RTX ZipCore | 50°〜64° | 6°〜14° | スピンと安定性の両立を図った設計。 |
Fourteen DJ-6
ソール幅が狭めでダイレクトに砂を捉えやすい仕様です。
アプローチの繊細な距離感を出したいプレーヤーに向いています。
操作性重視でトリッキーなライでも対応しやすいです。
Callaway JAWS
フェースの溝設計が非常に凝っており強いスピンが得られます。
ソール形状のバリエーションもあり幅広いライに対応します。
ラフや湿った砂でもグリップ力を発揮しやすいです。
TaylorMade HI-TOE
トウ側が高めに設計されているためハイバンスやフェース全体を使ったショットに強みがあります。
バンカーからのランニングアプローチにも適した設計です。
やや慣れが必要ですが慣れると汎用性の高いクラブです。
Mizuno T24
削り出しのようなフィーリングで打感の良さが魅力です。
ソールの研磨と形状で砂の抜けが良く安定したショットが打てます。
フィーリング重視でシビアなタッチを求めるゴルファーにおすすめです。
バンカー専用ウェッジのフィッティングとシャフト選び

バンカー専用ウェッジは砂からの脱出に特化した設計と操作性が求められます。
シャフトの選び方や長さ、グリップ、ライ角の調整はバンカーショットの安定性に直結します。
シャフト硬さの選び方
シャフトの硬さはインパクトでのヘッド挙動とフェースコントロールに影響します。
一般に柔らかめのシャフトはフェースを感じやすく、砂の柔らかさに対してやさしいタッチを実現します。
速いスイングスピードや強めのアタックアングルにはしっかりしたシャフトが安定感をもたらします。
自身のスイング特性に合わせた目安は次の通りです。
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スイングスピードが遅め(40m/s未満)の人は、RやAフレックスが扱いやすいことが多いです。
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中間のスピード(40〜45m/s)の人は、Sややや柔らかめのSがバランスが良いです。
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速めのスピード(45m/s以上)の人は、SやXでしっかりした挙動を選んでください。
試打では同じヘッドで複数のフレックスを打ち比べて、砂での打感と着弾の安定度を確認してください。
フィッティング時はプロに見てもらい、ヘッドスピードだけでなく打点のブレも評価基準に加えると良いです。
シャフト長さの基準
シャフト長さはセットのウェッジと構えたときのバランスを基準に決めます。
長すぎるとコントロール性が落ち、短すぎるとパワーと安定性が失われます。
クラブ | 標準長さの目安 | 期待される効果 |
---|---|---|
ピッチングウェッジ(PW) | 約35.5〜36.0インチ | フルショットでの飛距離と方向性のバランスが取りやすいです。 |
サンドウェッジ(SW) | 約35.0〜35.5インチ | 砂での操作性を重視した長さでトラブルショットに強くなります。 |
ロブウェッジ(LW) | 約35.0インチ前後 | 短めにすることで高い打ち上げとソフトランディングを狙いやすくなります。 |
実際の基準は体格やアドレスの仕方で変わるため、セットのPWとの整合性を必ず確認してください。
オフセットやライ角も含めて総合的に長さを決めるとマッチング精度が上がります。
グリップの太さ
グリップの太さは手の大きさとスイングの癖で選びます。
細めのグリップは手首の動きを使いやすく、フェースを開閉して微調整したい人に向きます。
太めのグリップは手首の余計な動きを抑えやすく、ミスヒット時のフェース乱れを軽減します。
自分の手のひらに沿わせてグリップを握り、指先の感覚とリリース感を試してみてください。
ラウンドや練習場で数ラウンド分使って違和感がないか確認するのが確実です。
ライ角調整のポイント
ライ角はフェースの接地点と方向性に直結する大切な要素です。
ソールが均一に接地していないとスピン量や左右の曲がりが変わります。
まずは静的にスタンスでクラブを地面に置き、ソールの当たり方をチェックしてください。
次に実際にボールを打ってダイナミックにどこに当たるかを確認することが重要です。
通常は1度刻みでの調整が基本で、過度な変更は感覚を崩す原因になります。
ライ角調整はプロフィッターやクラブメーカーで行うと、ヘッドの特性やフェースの向きも考慮して最適化してくれます。
バンカー専用ウェッジのメンテナンス

バンカー専用ウェッジは砂や湿気にさらされる機会が多いため、定期的な手入れが欠かせません。
正しいメンテナンスで打感やスピン性能を長持ちさせることができます。
ソールの掃除方法
ソールに付着した砂や泥は抜けやすさに影響します。
プレー後すぐに簡単な掃除を行う習慣をつけましょう。
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まずブラシや柔らかい布で粗い砂を落とします。
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こびりついた汚れはぬるま湯で湿らせた布で拭き取ります。
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細かい溝周りは毛先のやわらかい歯ブラシで優しくこすります。
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洗浄後は必ず乾いた布で水分を拭き取り、自然乾燥させます。
フェース溝の点検
フェース溝はスピン性能に直結する重要な部分です。
定期的に溝の詰まり具合や深さを確認しましょう。
チェック項目。 | 合格基準。 | 対処法。 |
---|---|---|
溝の詰まり具合。 | 溝に砂や汚れが残っていない状態。 | 細いブラシやピックで詰まりを取り除く。 |
溝の摩耗。 | 溝が明確に残っている状態。 | 摩耗がひどい場合はリシャフトや溝の再加工を検討する。 |
溝の掃除はゴルフボールの汚れがつかないようにするためにも重要です。
専用の溝クリーナーやブラシを使うと安全に作業できます。
錆対策
使ったまま放置すると金属部分に錆が発生します。
プレー後は乾いた布で水分や汗を確実に拭き取りましょう。
軽い錆は微細な研磨パッドでそっと落とし、その後に薄くオイルを塗布して保護します。
ステンレス製のモデルでも塩分が残ると錆や斑点の原因になるので注意してください。
保管方法
湿気の少ない場所で垂直に立てるかヘッドカバーを付けて保管します。
長期間使わない場合は乾燥剤を入れたケースで保管すると劣化を防げます。
直射日光や高温になる車内などは避けてください。
定期的に取り出して状態を確認し、必要なら軽く拭き掃除をする習慣をつけましょう。
バンカー専用ウェッジの購入時の注意点

バンカー専用ウェッジを選ぶときには操作性と信頼性の両方を確認することが大切です。
用途に合ったロフトとバウンスを見極めることで砂での再現性が高まります。
新品と中古、試打の結果を総合的に評価してコストパフォーマンスを判断してください。
新品のチェック項目
新品のバンカー専用ウェッジは外観だけでなく仕様の確認が重要です。
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ロフトとバウンスの刻印がオーダー通りになっているか確認してください。
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フェースの溝(グルーブ)が均一で鋭いかどうかをチェックしてください。
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ヘッドの仕上げにバリや塗装ムラがないかを見てください。
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シャフトの挿入状態やソケットのガタつきがないかを確かめてください。
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グリップのサイズと状態が自分の握りに合っているかをチェックしてください。
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メーカーの保証やシリアルナンバーが明記されているか確認してください。
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試打可能なショップなら実際に何発か打って感触を確かめてください。
中古の確認ポイント
中古のバンカー専用ウェッジは状態の見極めが購入後の満足度を左右します。
チェック項目 | 見るポイント | 合格ライン |
---|---|---|
フェースとグルーブ | 溝の深さと摩耗具合を拡大して確認してください。 | 溝が明確に残っており、極端な摩耗がないこと。 |
ソールの摩耗 | ソールの形状が変わっていないか、過度な削れがないかを見てください。 | ソール形状が維持されていること。 |
ヘッドのダメージ | 打痕やクラック、リフィニッシュの跡をチェックしてください。 | 深いクラックや構造的ダメージがないこと。 |
シャフトとホーゼル | シャフトの曲がりや接合部のガタを確認してください。 | グラつきがなくまっすぐであること。 |
グリップ | 摩耗やベタつき、サイズの適合を見てください。 | 交換が必要なほど劣化していないこと。 |
購入前に販売履歴やリフィニッシュの有無を必ず確認してください。
試打で見るべき点
試打ではバンカー専用ウェッジの「砂との相性」を体感することが重要です。
クラブの入射角に対するソールの滑りやすさをチェックしてください。
ボールをクリーンに取りにいける感触があるかどうかを確認してください。
オープンにしたときのフェース安定性とライ角の違和感を確かめてください。
スピン量やバックスピンの安定性も数発で判断するポイントです。
ミスヒットしたときの挙動が極端でないかどうかを試してください。
複数のライ(深い砂、薄い砂、硬めのライ)での挙動を比べると見极めがしやすくなります。
コストパフォーマンス評価
コストパフォーマンスは使用頻度と求める性能で大きく変わります。
週に数回バンカーを使うなら投資して良いモデルを選んだほうが長期的に得です。
たまにしか使わない場合は中古の良品や多用途ウェッジで費用を抑える選択が合理的です。
リセールバリューや耐久性も価格に対する重要な評価軸になります。
最終的には自分のショットスタイルと予算のバランスで決めると満足度が高くなります。