ラウンド中に暫定球の扱いで迷って、スコアやマナーに不安を感じたことはありませんか。
宣言のタイミングや探索時間、元球発見時の処理などルールが曖昧だとペナルティや記録ミスにつながります。
この記事では宣言方法から罰打の扱い、スコア記録の具体例まで、実務で役立つポイントをわかりやすく整理して解説します。
宣言タイミング、打ち方、探索時間、元球発見時と未発見時の対処、競技での運用ポイントまで網羅しています。
まずは暫定球の数え方とスコアへの反映を押さえて、安全で効率的なプレーにつなげましょう。
次の見出しから状況別の具体例を順に確認していくので、実践で迷わない知識がすぐに身につきます。
ゴルフの暫定球の数え方
暫定球は紛失やOBの可能性があるときに、プレーを遅らせず次の打球を打つためのルールです。
正しく宣言し、記録に残すことで後の処理がスムーズになります。
宣言タイミング
暫定球は元球が見つからないかもしれないと判断した瞬間に宣言してください。
宣言は次の打球を行う前に行う必要があり、宣言を忘れるとその球は暫定球とみなされないことがあります。
仲間や競技者全員に分かるように口頭で伝えるのが基本です。
暫定球の打ち方
宣言後は通常通りに球をセットして打ってください、ただし暫定球は識別できるよう扱う必要があります。
識別方法は帽子やマーカーなどを使い、同伴競技者にも伝えておきます。
- 暫定球の宣言
- 暫定球の位置確認
- 識別用の印をつける
- 通常通りスイングする
スコア記録法
スロープレイやストロークプレイでは、暫定球を打ったときにスコアカードへその旨を記入してください。
一般的には暫定球に「P」や「暫」と記しておき、後で元球の扱いが決まったら最終スコアに反映します。
元球が見つかった場合は、その球を基にスコアを清算し、不要になった暫定球はカウントから除外します。
罰打の扱い
暫定球自体に追加の罰打は発生しません、しかし元球がOBや紛失と判断された場合は罰打規則が適用されます。
下表は代表的な処理の一覧です、競技の種類やローカルルールによって扱いが異なるため事前確認をおすすめします。
| 状況 | 結果 |
|---|---|
| 元球見つかる | 暫定球を取りやめる |
| 元球未発見紛失 | 暫定球が本球となる |
| 元球OB判定 | 1打罰打ち直し |
元球発見時の処理
元球が見つかった場合は、発見した時点で元球をプレーするか暫定球を続けるかを選べます。
元球に戻ることを選んだ場合は暫定球は取りやめとなり、暫定球でのショットやその後のプレーはスコアに含めません。
選択の際は、発見した位置やボールの状態をふまえて最も有利な手段を選んでください。
元球未発見時の処理
探索時間内に元球が見つからなければ、暫定球はそのホールの本球となります。
その結果に基づき、必要な罰打を加えたうえでスコアを記入してください。
例えばティーショットで元球が紛失し暫定球でプレーを続けた場合は、暫定球での打数に紛失に伴う処置を反映します。
探索時間ルール
ルール改定以降、探索時間は3分が標準となっています、探索はボールに最後に目を離した地点から測定します。
探索時間の開始はプレーヤーが探索を開始した瞬間からであり、時間経過後は元球は見つからないものと扱います。
競技会やゴルフ場によってはローカルルールで時間が異なることがあるため、ラウンド前に確認してください。
宣言とプレーの手順
この章では暫定球を宣言してからの具体的な手順を、実践で迷わないようにわかりやすく説明します。
正しい手順を知っておくことで、不要なペナルティを避け、ラウンドの流れを保つことができます。
宣言方法
暫定球を打つ意思があるときは、必ずプレーの前に明確に宣言してください。
宣言は「暫定球を打ちます」など、相手に誤解を与えない簡潔な言葉で行ってください。
宣言は口頭で行うのが一般的で、マーカーや同伴競技者に向けて行うと後でのトラブルを避けられます。
宣言をしないで別の球を打つと、後で元球が見つかった際に不利になる可能性があるため注意してください。
打球順序
暫定球は元球と同じ地点から打つのが原則です、位置が不明なときは最後に打った場所に近い地点から行います。
打つ順序は通常のプレー順に従ってください、同伴者と打順が重なる場合は互いに確認して調整すると良いです。
プレーの流れを止めないためにも、暫定球を打つ前に周囲に一声かけておくと安全です。
- 元球を打った地点
- 捜索の意思表示
- 暫定球の宣言
- 暫定球を打つ
- 捜索開始
暫定球を打った後でも、元球が見つかった場合の対応はルールに沿って行う必要があります。
元球位置確認
元球の位置を確認するときは、まず飛球の落下付近を目視で探してください、周囲を注意深く見ることが大切です。
同伴者に協力を依頼して、広い範囲を効率よく探索してもらうと時間短縮になります。
発見時には球を不用意に動かさないでください、ルール上の扱いが変わる場合がありますので注意が必要です。
| 状況 | 対処 |
|---|---|
| 元球が発見された場合 | 元球を使用して続行 |
| 元球が発見されない場合 | 暫定球でプレー続行 |
| 元球がOBと判定された場合 | OBの処置を適用 |
状況に応じて適切に判断し、スコアや処置を誤らないようにしてください。
スコア記録の具体例
暫定球を使う場面でのスコア記録は、状況ごとに扱いが変わります。
ここでは典型的な3つのケースを具体例で示して、実際の記入方法や注意点をわかりやすく説明します。
ティーショット紛失→暫定球使用
ティーショットが見つからないと判断したら、速やかに暫定球の宣言を行ってください。
宣言後に暫定球を打ったら、元球の探索を開始します。
探索中は暫定球を通常のプレーと同様に扱い、見つかった場合の取り扱いを想定しておきます。
- 暫定球の宣言
- 暫定球をプレー
- 元球の探索
- 暫定球での記録
スコア記入時には、暫定球がそのままホールアウトした場合と元球が後で見つかった場合の両方に備えることが重要です。
暫定球がホールインした場合
暫定球が入ってホールアウトしたときの記録方法は、元球の扱い次第で変わります。
以下の表は代表的なケースと推奨される記録方法を簡潔にまとめたものです。
| 状況 | 記録方法 |
|---|---|
| 暫定球でホールイン | 暫定球の打数を記入 |
| 元球未発見のまま暫定球でプレー終了 | 暫定球を正式球として記入 |
| 元球後で発見 | 発見時点でのルールに従い修正 |
表にある「発見時点でのルールに従い修正」は、具体的には元球が見つかったタイミングとホールの完了状況に基づいて決まります。
競技中は誤記を避けるため、暫定球でホールアウトした直後のスコア記入を控え、必要であれば競技委員へ確認してください。
元球が後で発見された場合
元球が探索後に見つかったときは、まずその位置と状態を確認します。
元球が見つかり、かつその球でプレーを続けることが可能なら、暫定球は放棄して元球でプレーを続けます。
この場合、追加の罰は通常発生しませんが、打数の扱いは実際に打った回数に応じて調整します。
一方で、暫定球で既にホールアウトしてスコアを記入しているときに元球が見つかった場合は、状況によってスコアの修正が必要になります。
競技での扱いに不安があるときは、すぐに競技委員に申告して指示を仰いでください。
ルール解釈やスコア修正は大会ごとの運用やローカルルールで影響を受けることがあるため、事前確認をおすすめします。
紛失球とOBの判定と影響
紛失球とOBは見た目は似ている場面が多いですが、ルール上の扱いとその影響は明確に異なります。
ここでは判定基準と、スコアやプレー手順に与える影響をわかりやすく解説します。
紛失球基準
紛失球とは、プレーヤーがボールの位置を特定できない状態を指します。
現在のルールでは、ボールの探索時間は3分と定められており、見つからなければ紛失球と扱われます。
紛失球のポイントを箇条書きで整理します。
- 探索時間が経過した場合
- 位置が特定できない場合
- プレーヤーが紛失を宣言した場合
- ボールが物理的に見つからない場合
紛失球が確定すると、原則としてストロークアンドディスタンスの救済が適用されます。
OB判定基準
OBはコースの境界を越えたボールに対する判定で、境界を越えた時点でOBと見なされます。
OB判定は後からボールが見つかったかどうかに関わらず成立する点が紛失球と異なります。
| 状況 | 判定 |
|---|---|
| ボールが境界線を越えて止まっている | OB |
| ボールが境界を越えて戻っている | OB |
| ボールが境界内にあるが見つからない | 紛失の可能性 |
| ボールが境界外にあるが見つからない | OB扱い |
この表で示したとおり、OBは「境界を越えた」事実が重視されます。
罰打の違い
紛失球とOBのどちらも基本的にはストロークアンドディスタンスの罰が課されますが、運用に違いがあります。
例えば、暫定球を宣言して打った場合の扱いは重要で、原球が発見されれば原球を使い、発見されなければ暫定球がプレーされます。
OBの場合は、ボールが境界を越えた時点でOBが確定するため、後から見つかってもOBの扱いは変わりません。
一方、紛失球は探索時間内に見つかればそのボールを使うことができるため、結果が変わる可能性があります。
両者ともにスコア上は1打の罰が加わりますが、プレーの続行場所やボール選択に違いが出ます。
競技中は暫定球の宣言を忘れないことを強くおすすめします、これで余計な往復を避けられます。
競技・大会での運用ポイント
競技や大会では、暫定球の運用が個人のルール理解を左右します。
事前に運用ルールを確認しておけば、紛失やOB発生時の混乱を減らせます。
ローカルルール確認
まずは大会通知やスタート表のローカルルール欄を丁寧に読みましょう。
大会によっては暫定球の使用可否、探索時間の短縮、競技委員への報告方法が通常ルールと異なる場合があります。
特に試合形式がマッチプレーやナショナルイベントの時は、追加の制限が設けられることがあります。
- 暫定球使用の可否
- 探索時間の設定
- 罰打の適用法
- 元球発見時の処理方法
- 申告窓口と連絡先
チーム戦やダブルコンペなど特殊な競技では、キャディーの行動やプレーヤー間の合意がルールの運用に影響しますので注意してください。
競技委員への申告
競技委員へは速やかに申告するのが基本です。
申告の際は状況の時系列、使用した暫定球の有無、目撃者の有無を簡潔に伝えてください。
口頭だけでなく、スコアカードやメモで証拠を残すと後で争いになりにくくなります。
| 申告項目 | 提出先 | 補足 |
|---|---|---|
| 紛失の状況 | 大会本部 | 探索時間開始時刻 |
| 暫定球使用 | 競技委員 | 使用宣言の有無 |
| 目撃者情報 | 大会本部 | 証人氏名 |
| 写真や目印 | 提出可 | 撮影日時 |
可能であれば、競技委員と簡単に記録を共有して、後続の判定に備えてください。
大きな大会では申告手順が専用の書式やアプリで定められていることがありますので、事前に確認しておくと安心です。
最後に、ルールに関する疑問は早めに解消し、プレーのリズムを守ることを心がけてください。
ラウンド前の実戦チェック
ラウンド前には暫定球の取り扱いを実戦的に確認しておくことが大切です。
宣言のタイミングや言い方、元球と暫定球の区別方法を仲間と共有しておくと安心です。
探索時間の確認や、紛失球となった場合の処理手順を頭に入れておくと、コース上での判断が速くなります。
実際に暫定球を打つ動作を一度試しておくと、クラブ選択や立ち位置のミスを減らせます。
以下は簡単なチェックリストです。
- 宣言の言い回しを決める
- 探索開始と終了の合図を統一する
- 暫定球を置く位置の目印を確認する
- スコア記録の方法を事前に確認する
- 競技の場合はローカルルールを再確認する

